こんにちは。鈴木です。
8月8日、無事にopenend.はオープンを迎えることができました。
沢山の方にご来店いただき、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
これからopenend.は皆様に楽しんでいただけるような独自性や芯のあるお店作りをしていきたいと思っておりますので、引き続きご注目をいただけますと幸いです。
そんなopenend.で取り扱う洋服は、どちらかというと高い価格帯の物が多いと思います。
「○○○(←ブランド名)の服は何故高いか?」みたいなトピックでSNS発信をしているアカウントを最近よく目にしますが、「着た時にわかる空気感が〜」とか「生地感、シルエットの良さが〜」とか間違ってはないけど割と抽象的な言い方で解像度低いなとかあまり芯食ってないのではとか思ったりするので、表面上ではあまりわからないようなことを少しブログで綴ってみたいと思います。
まず洋服を作る上で絶対的に必要なのは「生地」ですが、もちろん生地の値段によって服の値段は大きく変わってきます。
多くのアパレルメーカーは生地メーカー、繊維商社から生地を必要な分だけ買って使用します。繊維商社が扱う生地もピンキリなので/m単価で1,000円切る生地があれば、10,000円を超えるような生地だってあります。
例えばパンツ一本を作るのに3m生地を使うとすると、1,000円/mの生地なら3,000円の生地コスト、5,000円/mの生地なら15,000円の生地コストになり、原価12,000円の差が出ます。原価で12,000円の差は販売価格でいうと2~3万円くらいの差が既に出てくるわけです。
求めている生地が世の中に流通していなかった場合、生地を一から作る必要があるのですが、当然のことオリジナルで生地を作るとその分コストもかかるし思った通りの生地が出来上がらないリスクも生じます。そして生地を作るにはまず糸を選定するわけですが、生地を作るために「糸から」作るブランドさんも少なくありません。どのような素材でどのような撚り方で糸を作るか、配合や織り方はどうするか、生地を作るには100m単位のロットが必要で、失敗しても納得いくまで生地作りを繰り返す、、そんなストイックなブランドさんの話を聞くと「そりゃあこれくらいの値段になるわな」となるわけです。
生地だけではなく、ボタンやファスナーといった付属パーツも当然安い物もあれば高い物もあります。
見た目的にそこまで目立つ部分ではないですが、拘るブランドさんはコスト度外視でやはりそこにも拘ります。
パーツが揃い、生地が出来上がると、今度は縫製工場の出番なのですが、その間に生地をどのように裁断し縫製するかのパターン作成や仕様書の作成をしなければなりません。
ご自身でパターンを引ける一部のデザイナーを除き、基本的にはパタンナーという職業の方に依頼をすることになります。もちろんパターンで洋服の仕上がりは全然変わってしまうので、コストをかけてでも信頼や相性の良いパタンナーさんにお願いしているというブランドさんは少なくないと思います。
縫製工場も日本国内か中国や東南アジアなどの海外ではコストが全然変わってきます。openend.で扱うブランドのほとんどは高い信頼関係とクオリティを保つ国内工場で縫製されています。(海外だからクオリティが低いということではないです)
これでようやく完成、とならない場合もあります。
商品によってはここから洗いをかけたり、ダメージを加えたり、起毛させたり、柔らかくさせたりといった加工場へと更なる工程に移ることがあります。
当たり前ですが、関わる人が増えれば増えるほど商品コストは上がっていきますし、加工は手作業で行うことが多いのでそれだけ時間もコストもかかります。
どこまでコストをかけるかはブランドによって変わります。
生地はそこそこ良い物、コストを抑えるためにパーツは安い物、生産背景は海外で大量生産。それなりに良い物が割と安くできます。
売れているのは多分そういう服です。
僕らはそういうそれなりの服ではなく、生地に向き合い、パターンに向き合い、職人と向き合い、たくさんの時間と労力を費やして生まれた物、そういう物に対価を払いたいのです。
わかりやすくいうと芸術作品と同じです。
キャンバスや塗料そのものの値段とかではなく、そこまでのプロセスとかセンス、時間とか想いとか、服にも生地だけではなくそういったものが宿っています。
それを知る我々だからこそ、ただ売るために仕入れるのではなく、伝えるために仕入れをする、そんな店にしていきたいです。
openend.のセレクトブランドでは特にA.PRESSEは高い価格の物が多いですが、高い理由というのが何となくでも良いので伝われば良いなと思いますし、高い服を見て「たかが布に〜」みたいな言い方をする方が少しでも減れば良いなと思います。
openend. 鈴木
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